今日は毎月楽しみにしている探鳥会でした。たくさん虫やカエルの写真を撮ったのに(鳥はせめてホオジロは撮れたはずなのに)、なんとメモリカードが入っていなかったというオチで、ものすごく落ち込みましたが、記憶を辿り、できるだけ言葉を使って記録を残したいと思います。
ヤマガラがさえずっている中でメンバーで挨拶をし、朝8時半から歩き始めました。目の前の田んぼにちょうどカルガモが草を食べていました(合鴨農法ではありませんが)。森の入り口ではノジコ(?)のさえずりが出迎えてくれました。黒岩俊明先生が作ってくださった植物と虫のリストをもって歩きながら次々と植物を発見しました。満開のノイバラ、マムシグサ、ガマズミ、フタリシズカ、アヤメ、ウマノアシガタ、スイカズラを見つけました。アワフキムシまで花に見えるほどでした。また、花ではありませんがコウヤワラビ(違う可能性あり)のような植物がたくさん生えていたのが印象に残りました。
途中でサンショウクイが鳴いているときに、ちょうど目の前に山椒の木が現れ、葉っぱの匂いを嗅いだり、実をかじったりして味わいました。しばらくするとウグイスカグラの透き通るような赤い実が出てきたのでデザートにいただくと、とても甘く感じました。チョウセンゴミシは緑色の小さな実ができていました(こちらは秋まで待ちましょう)。Kさんによると草津にはチョウセンゴミシはこんなにないとのことでした。
黒岩先生に日頃の勉強の報告をして、次の課題を教えていただきながら、森の奥へと進みました。途中でセンダイムシクイが鳴いていました。水辺のところにはクリンソウが実を付けていました。黒岩先生と嬬恋村の滝の話をして夢中になっていたら、奥の方にコサメビタキがいたようでYさんが写真を撮ったのを見せてくださいました。つぶらな瞳に癒されました。
そこから次の場所に向かうときには、Kさんが一緒に歩いてくださり、いつものように哲学についてお話をして(今回はエピクロスの死生観など)、いろいろな問答もして楽しかったです。
聳え立つ巨大なカラマツの木は、上から下まで樹皮が縦に裂けてめくれ上がっていました。原因は雷ではないかと思われます。その近くに、鳥の巣のような、枝をくしゃくしゃっと丸めたようなものが転がっていました。病気の一種だそうです。少し先に行くとキビタキがいました。ウコギは花が終わって、手鞠のような形の花柄が残っていました。もう少し進むとガサガサっと音がして、シカが急斜面をものともせず疾風のように移動していきました。
行き止まりのところで皆が集合しているときに、奥の方で聞いたことのない種類の「獣」の声がしました。黒岩先生がいらっしゃらないので心配になりましたが、どうやら熊が出る可能性のある道なき道を進むために、先生が先に進まれて獣の声を出して熊にお知らせしてくださっていたようです。先生が戻られて、安全に森の奥へと入ることができました。そこは地面をアケビがぎっしりと覆っていました。アケビは本来ツル植物なので木に登るはずなのですが、そこは木がない(30年前は民家の畑だったそうです)ので地面を這っていました。しばらくすると、葉先のとがったモミの木(ウラジロモミではなく普通のモミ)が現れ、その親である巨大なモミの木が現れました。
森から出たところには、キショウブ(園芸種)、せせらぎのところにセリ、その付近にニホンカワトンボ、シジミチョウ(種類は分からず)、ウスバシロチョウ(もうそろそろ終わりの時期)と、スジグロシロチョウが舞っていました。ちょうど満開のコンフリーにはマルハナバチがいました。途中で、黒岩先生が、葉っぱにとまったステルス機のような形の茶色の蛾をご覧になり「デザインがかっこいい」とおっしゃりながら写真を撮っていらっしゃいました。その他、暑い中ミミズが地面の上を歩いていましたが、日蔭がないので心配になりました。シュレーゲルアオガエルが反対方向に道を横断して無事に田んぼの方へ飛んでいきました。
黒岩先生が地面から葉っぱを拾って「はい、落とし文」と言って見せてくださいました。しっかりと巻いて端が閉じられた葉っぱの中にはオトシブミという虫が入っているそうです。歌を詠まれるHさんが、「落とし文」は季語だから俳句にぴったりと教えてくださいました(今日は俳句の会をお休みしましたので、次回それでいきます!)。するとKさんがカッコウの時期にあるから「カッコウの落とし文」とも言うと教えてくださいました。素敵ですね。それからは他の雑草でも、葉っぱが巻いているのが気になるようになりました。
クサノオウ、キツネノボタンも咲いていました。地面に小さなヘビイチゴのようなもの(ヒメヘビイチゴ?)がたくさんありました。ホトトギスの声がよく響いていました。
しばらくすると、板状に割れた岩塊が積まれてあり、黒岩先生に鎌原土石なだれが押してきた天明3年の溶岩だと教えていただきました。土石なだれではいろいろな種類の石を押し流していますが、「押し流された溶岩」を見たのは初めてでした。
道路脇に出ると、ウシハコベのようなものがたくさん咲いていました。最後に、希少な植物をどう守るかのような真面目な話をしながら駐車場に辿り着き、鳥合わせをして終わりました。皆さんにたくさんのことを教えていただけて、心から楽しい観察会でした。(写真はありませんが…)