蝶の保護活動―飛翔(振り返り)

(蝶の安全を守るため、過去の記録を時間差で公開しています。)

7月7日、高山蝶のパトロールに行きました。霧がかかって幻想的な風景でした。植物はコケも含めて生き生きとしていました。そんな中でミヤマシロチョウのオスを3頭確認しました。私たちが確認していた蛹とは違う個体だったので、期待が持てました。まだ羽化したばかりで、1頭は飛び方がまだ慣れない様子で、1頭は羽を乾かしているようでした。もう1頭も木に止まっていました。

パトロールは宮崎光男先生と副会長のFさんと私でした。今回初めてチームリーダー(記録係)をさせていただいたので、宮崎先生に調査について手取り足取り教えていただきました。高山蝶を守る活動は、昭和51年の僻地指導員として派遣された先生の調査から始まったとのことでした。湯ノ丸高原は、八ヶ岳と並んでミヤマシロチョウが生き残る貴重な場所でした。2012年「嬬恋村高山蝶を守る会」が設立されました。(八ヶ岳のミヤマシロチョウは残念ながら絶滅してしまいました。)この会の先輩方や「湯の丸レンゲツツジ保存会」の方々が広範囲に渡って木や笹を刈ってくださり、環境を守ってこられて、今に至ります。また、東御市で保護活動をされている方々との連携もあります。

宮崎先生とFさんによるとミヤマシロチョウは会の設立当初はまだたくさん飛んでいて、1つのメギに巣がたくさんできて、幼虫がたくさん食べるためメギ自体が枯れてしまうほどだったとのことです。今は立派なメギがたくさんありますが、巣が少なくなっています。

自分に何ができるのか考えなければと思っているときに、ちょうど、東御市で活動されている浅間山系ミヤマシロチョウの会の会長に偶然お目にかかり、いろいろなお話を伺うことができました。

<学んだこと>

・幼虫の巣は糞がたくさんあるのとないのとがあるが、特に問題ない。
・私たちが見つけていた蛹(4頭)はオスとのこと。(メスはお腹がもっと膨らんでいるとのこと。)
・オスは一度に蛹から羽化するが、メスはその5日後ぐらいに五月雨式に羽化する。
・開けた明るいところにしか卵を産まないので、明るい環境を作ることが大事。
・笹刈りは1年に2、3回は必要。ズミの成長は速いので、小さいうちから切っておくこと。
・蝶の栄養のために蜜がたくさん吸える花(アザミ、ヤナギランなど)が必要。シカの食害や長引いている梅雨のために、花が激減していることが問題。

一番印象に残ったのは、花が少ないと蝶が増えないという基本のことでした。今年はハナニガナとシロバナハナニガナ、オオヤマフスマなど小さな花ばかり咲いているように見えます。もう少しでアザミが咲きますが、数が少ないです。年々花が減っているようなので、蝶が好きな花が生えてくるような環境づくりを意識したいと思います。

この日に確認した蝶

#1

少し慣れない感じで飛んでいました。

#2 

羽を乾かしているように見えます。

#3

こちらもシラカバの木にとまっていました。

蛹(4頭います。)

蛹1
蛹2
蛹3
蛹4

その他、この日の記録。

霧の中で迎えてくれたのは、キセキレイでした。

霧で先があまり見えません。そんなときでも下を向くと、グンバイヅル、ハクサンフウロ、1つだけ残ったクサボケの花、ウツボグサがとても鮮やかに見えました。

クサボケ
ウツボグサ
牛の糞の上によく見られるキノコ。ワライダケ?
笹の葉っぱの裏についた水滴がきれいです。
アカミゴケ?

カラマツにも2種類あるようで、上から見て星形に見えるものと、そうでないものがあります。

星型に見えるカラマツ。
もじゃもじゃに見えるカラマツ
ヒメウラナミジャノメ
宮崎先生の服にとまったサカハチクロナミシャク?
帰り道もこんな感じでした。夢のようでした。