小串鉱山は、1929年から1971年まで稼働し、日本で2番目に大きな硫黄鉱山だったそうです。毛無峠には、当時硫黄や生活物資を運ぶのに使われていた策道の鉄塔が残っています。1937年の山津波という悲劇を経ても、世界恐慌から高度経済成長期まで日本の産業の発展を支えた場所だったと思うと感慨深いです。
下方に鉱山の跡が見えます。最盛期には2000人を超える方々が住んでいたと言われています。かつては「黄色いダイヤ」と言われた貴重な硫黄でしたが、石油からの脱硫技術の発達により硫黄採掘の需要がなくなり閉山となりました。
毛無峠と言われるように、ここには高い木が生えていませんが、ガンコウランが育ち、たくさん実をつけています。
鉄塔のところまで登ると、遠くまで見渡せます。光を受けてエメラルドグリーンに輝くコケモモが特に印象に残りました。