登山―上り

昨日はお天気が良かったので、高峰高原に登山に出かけました。トーミの頭まで中ルートで登り、表ルートで降りてきました。

高峰高原に着くと、アサギマダラ(蝶)が飛んでいました。山に入り、蝶や珍しい高山植物を見ながら進んでいきました。途中から岩だらけのところを上っているうちに、息切れしてきました。あれ?登山ってこんなに辛いものだったかしら?

思えば、最後の登山は20年前の富士登山でした。高山病にかかり命がけだったはずなのに、苦しかった記憶は消えてしまい、仲間と一緒に登れて楽しかったということしか覚えていないのです。喉元すぎれば熱さ忘れるとはこのことですね。今回も、久しぶりの登山がとても楽しみでした。

さて、ふうふう言って歩いていると、上からたくさんの方が下りて来られました。登山道の整備をされていました。急斜面上で石をかごに入れて運びながら、駆け上がったり駆け下りたりされています。ある方は「歩幅を狭くして歩くといいですよ。」と教えてくださり、別の方は「がんばってくださいね。」と励ましてくださいました。有難いです。

下りるにも勇気がいるほどの急斜面だったので、もう登るしかないと腹をくくり、目的地を目指して歩きました。突然木が低くなってきて、光が差してきました。浅間山が目の前に現れ、わー!着いた!と喜んだのも束の間、そこは頂上ではありませんでした。左にも右にも上り道がありました。

上の方から歩いて来られた方に「トーミの頭はどこですか。」と尋ねたところ、「あそこですよ。」と高い崖の上を指差して答えてくださいました。また、表ルートからは八ヶ岳が見えることなど、教えてくださいました。

お別れしてから、左の道を上っていきました。ふと後ろを振り返ると、向かいの「槍が鞘」から手を振ってくださっていました。私も大きく手を振りました。心配して見守ってくださっていたのですね。

それからさらに崖をよじ登るように進み、ついに「トーミの頭」に着きました。断崖絶壁で足がすくみ、景色を楽しむ余裕はなく、ただ岩にしがみつくしかありませんでした。(それもそのはず、千葉の鋸山の7倍の高さがあるのですから。)岩にはイワインチンが咲き、キベリタテハという高山蝶が止まっていました。最高のご褒美の始まりでした。

(続く)

スタートしたばかりのところ。このころは草木を見る余裕がありました。
道がだんだん岩だらけになってきます。
トーミの頭の近くから。八ヶ岳も見えます。
イワインチン
キベリタテハ
トーミの頭
トーミの頭から見た浅間山

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